ガルバノとプロッタの違いを動画にしてみました
前回の画像生成AIでイラスト作成(https://www.podea.net/image-generation)の続きになります。
加工内容
使用機種:Stella C10、Podea-01 SE
使用素材:コルク サイズ:90×90mm
加工時間:41秒、17分32秒
使用ソフトウェア:CorelDRAW、WEBUI(Windows)
Stellaに搭載されているガルバノは、彫刻に特化し、高速の加工スピードを兼ね備えているのが特徴です。
今回はコルクへの彫刻を通じて、ガルバノマーカーの魅力を伝えたいと思います。その比較基準として、プロッタ方式のPodea-01を用います。
下準備
AIを使用してイラストデータを作成し、ベクター化を行います。細部については、CorelDRAWを用いて手動で修正を加えました。
実際の加工前に、彫刻パワーを調整しながらコルクにテスト加工を行いました。彫刻パワーが大きすぎると焼ける範囲が広がり、ヤニが広範囲に広がりやすくなるため、線が滲みやすくなってしまいます。そこで彫刻パワーを適度に抑え、最適な数字に調整しました。
加工開始前に…
まずはStella C10とPodea-01の種類とそれぞれの特性について紹介します。
Stella C10
種類:CO2レーザー
ガス放電によってレーザー光を出す。
特性:ガルバノは狭い加工範囲に対し、加工スピードが圧倒的に速い
Podea-01
種類:半導体レーザー
電流をレーザー光に変換。小型化が可能。
特性:プロッタは広い加工範囲にカバーできるが、高速加工に向いていない
加工結果
動画で確認いただいた通り、Stellaの加工速度はPodea-01 と比較して圧倒的に速く、明確な差異が見られました。
ガルバノは高速で鏡を回転させ、レーザービームを制御します。一方、プロッタはレーザーヘッドを機械的に移動するため、加工範囲は広い分、その速度が制限されてしまいます。
次にCO2レーザーと半導体レーザーの加工仕上がりを比較すると、半導体レーザーはより深い黒色で刻印され、裸眼で見るときには鮮やかに見えます。これは素材との相性に起因する可能性が考えられます。
まとめ
今回の紹介では、CO2レーザータイプのガルバノマーカーであるStellaと、半導体レーザータイプのPodea-01を比較しました。それぞれの機器が得意とする領域が異なるため、加工スピードと刻印の色調に違いが見られました。この比較から、Stellaのポイントを以下のように整理しました。
1.高速な加工能力:Stellaはガルバノ方式を採用しています。これは鏡を高速で回転させ、レーザービームを緻密に制御することで、高速な加工が可能になります。コルクの加工時間はPodea-01と比較して約25倍速く加工出来ました。
2.多様な素材への対応:CO2レーザーは、半導体より幅広い素材に対応しています。
3.高いパフォーマンス:ガルバノ方式とCO2レーザーの特性が組み合わされることで、短時間に多くのマーキングを行う事が出来ます。これらはイベントでの一時的な同じ物の多量マーキングや対面でのオンデマンド加工等、スピードを求められる場面で強力なパフォーマンスを提供します。
4.操作性:Stellaは、高速な加工、多様な素材への対応、安全に配慮した設計と共に安定したパフォーマンスを実現しつつ、普段使い慣れたデザインソフトウエア連動による直感的で簡易な操作性を提供します。これにより初心者から経験豊富なユーザーまで、あらゆるユーザーがStellaを手軽に利用でき、高品質なレーザー加工を迅速に実現することが可能となります。