Rシリーズで広くなった加工エリアを最大限活用
Podea-01にRシリーズが加わりました。
今まではA4サイズぐらいまででしたがこのRシリーズでA3より大きな加工エリアが加工できつつ
将来的にCO2レーザーへステップアップできるようになりました。
今回はこの加工エリアが大きくなった利点を生かした立体的な構造の作例を作成してみました。
リビングヒンジという切れ込みを多く入れることで曲げて仕上げることができる加工例です。
また、ソフトウエアのほうにも実験的にオートマチック点描という機能を実験しています。
時期的にはハロウィン、今はAI関係の話もホットですのでAI関係の話も取り入れつつご紹介いたします。
使用機種 Podea-01R SE
使用素材 MDF2.5㎜
加工時間 約1時間45分
2023年10月初旬にマイクロソフトのブラウザで使用できるAIイメージクリエイターという機能を使用し
元絵を作ってみました。具体的には最初からレーザー加工機に使用しやすいように、イベント用の・・・というふうに
日本語の文章で絵を作ってもらいましたがほぼ一発でよい感じの絵を作ってきてくれましたのでこれを採用します。
ただ、AI絵ではよくあるのですが途中で絵が切れてしまっています。これはPhotoShopのAI塗りつぶし生成機能を利用して
帽子の一部をAIで描いてもらいました。その後使いたい部分のみ切り抜いてキャラクタ全体の絵とキャラクタ全体を塗りつぶした
黒い絵を作成しCorelDRAWで輪郭データを作りつつ最終的な加工データに仕上げていきます。
キャラクタ絵ですが、この絵を見ると全体的にはレーザー加工機で使いやすいモノクロの絵なのですが
部分的にトーン・諧調が使用されています。
この部分をどう表現するか・・・答えは点描になるのですが点描を全体的にすると
全体の輪郭もモヤモヤしてあまり良い加工結果になりません。
そのため、少しソフトウエアのほうで工夫を行い輪郭をくっきりしつつ点描表現もできるような
点描に適した部分のみ点描描画するというオートマチック点描機能を本作例で試しています。
(現時点ではPodea-01系のみ実装)
結果的にメリハリの利いた点描になりました。実写系も別途検証が必要ですが
アニメ系の絵ではかなり有効な方法だと思います。
さて、全体の加工が完了しました。くみ上げてみます。
サイズ感が分かりにくいと思うので手元にあったニンテンドースイッチを横に並べてみました。一発でここまでのサイズが出来るのが伝わるでしょうか。
久しぶりの点描彫刻作例ですがなかなか良い仕上がりです。リビングヒンジもうまく機能しているようです。
最後に現物だけ撮影して終了はさみしいですので AIで背景の絵を作って合成してみました。
AIはいろいろな議論がありますが、最終的にはうまく使っていく道が模索され将来的にも役立つ
ツールになるのではないかと思っています。
この作例もその模索の一環としてご紹介いたしました。
AIは絵やデータを扱うのには特に優れています。レーザー加工機はまさにリアルな世界のリアルな加工です
これはAIに限ったことではなく今までもいろんな形で起きていたことですが。
AIだけでもできない、レーザー加工機だけでもできない強みや良い面を組み合わせて
より付加価値の高い作品を仕上げていくのもこれからの流れだと思います。