ボトルホルダの試作
一般向けに半導体レーザーというカテゴリが生まれてから早10年近くたちますが、徐々に半導体レーザー加工機の部品も
高出力な物が作られるようになってきました。
今までのPodea-01シリーズでは加工できなかった MDF5.5㎜厚の切断による作例をご紹介します。
加工内容
使用機種:Podea-01 DER(10W Rモデル)
使用素材:5.5㎜厚MDF サイズ:600x300
加工時間: 1時間30分
使用ソフトウエア SolidWroks(3Dデータ作成) CorelDRAW、WEBUI(Windows)
加工データの作成
普通ならワインボトルですが、本記事を書いた人間がお酒を飲まない人間なので独断でコカ・コーラボトルホルダになりました。
立体的に作るため3DCADを使用しました。普段製品を設計するために使っているのでSolidWorksを使用しましたが
Fusion360やその他のCADでも最終的にレーザー加工機用のデータに落とし込めれば問題ありません。
DXFファイルで部品データを出力し、CorelDRAWに読み込ませて部品を配置して加工データは完成です。
実際は小さな部品でテストカットをして嵌めあいを確認してわずかに加工データを調整します。
実加工
今回は本作例記事を作成時点では未リリース機で加工をしました。
ボトルが置けるサイズでの作成となると、加工面積が大きく必要となります。そのためPodeaレーザー加工機の中核となる
Runcerシリーズの機械に10Wの半導体レーザーを搭載した Podea-DER(RuncerのR)で加工をすることで
このサイズの加工でも難なく加工をすることが出来ています。
完成・組み立て
実際にはMDF板の厚みにもバラツキがあります。嵌めあいを事前に確認してから作ります。
接着剤を使い固定をして完成です。後ろ姿もなかなかキュートです。
しかしこれにはちょっとオチがありました・・・。
接着している時になんとなく不安を覚えていましたが、頭の方が重すぎてボトルを置かないと頭の方に倒れてしまうという失敗作を錬成してしまいました。これを対策するには体や足の部分を重くするようにしたり、顔や耳の部分を肉抜きしたりデザインをお座りのような形にすることで解決できるでしょう。手元にレーザー加工機があればデザインを更新してすぐ作りなおせます。
手元で手軽に試作が出来る環境を
今回は何も考えずにいきなりデータを作っていきなり本番加工に進んだため失敗作を作り上げてしまいました。
裏を返せば、そのぐらい手軽に作業を進められるともいえます。
Podeaでも平面的な部品でジグや試作をする必要がある場合や、最終製品を作る上でもレーザー加工機は大きな役割を果たしています。
Podea-01 DERのご紹介
Podea-01 DERはヘッドの中に半導体レーザーを2個搭載した10Wモデルです。そして機械の基本構成をPodeaシリーズの中核を担うRuncerシリーズで構成しました。
世の中には多くの危険な開放型半導体レーザーが存在しますが加工パワーが上がれば上がるほど危険度は増していきます。
さらにパワーが上がる程発煙量が増え、排気に関しては本気で取り組む必要があります。
Runcerシリーズの基本デザインを適用する事で 安全性・加工エリアの大きさ・排煙まで考えられたデザインになっています。
さらにRuncerシリーズにはサスティナビリティという思想がベースに有ります。
将来CO2レーザー(ガラス管・金属管)等にアップグレードしたくなった場合Runcerシリーズとしてアップグレードが
出来るような設計になっています。
乱造される各種半導体レーザー加工機とは違う考え方で既にある資源を大切にアップグレードして使っていく
そのような思想からPodea-01 DERは生まれました。